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【体験談】ゴルフ場のフロントで働いていた時の話

一癖も二癖もあるお金持ちの相手、良いところももちろんあったけど、ちょっと大変だった部分も・・。

10年以上経った今でも覚えているゴルフ場のフロントの仕事内容についてお話していきます!

目次

身なりは常に綺麗にする

接客業はどこでも身なりを整える必要がありますが、ゴルフ場のフロントもそのゴルフ場の顔という意識を持っていなくてはいけないので、すっぴんや化粧崩れ、寝ぐせを誤魔化したような髪型はNGでした。

私が働いていたゴルフ場は完全会員制のゴルフ場でした。なので、身なりはかなり厳しかったです。ケバイ化粧は女性課長から注意されますし、日焼けサロンに行ったような肌の色も好まれません。

ハイヒールはマストアイテムで、10㎝以上のヒールでも足が長くスタイル良く見えるので高めのヒールに関して注意はしていませんでした。

髪の色は黒か茶色はOKで、金髪や茶栗色などの奇抜な色は染め直しの指導がされます。でも、面接のときに伝えられるのでほとんどの人は、指定範囲内の髪色にしていました。

手鏡は必需品!ネイルもOKだけど、派手過ぎたり詰めが長過ぎるネイルはNG。香水もダメだったはず・・

朝4時半出勤もある

日が長くなるハイシーズンになると、朝早くからラウンドの予約が入ります。私が働いていたゴルフ場は、一番早くて朝5時半スタートでした。

朝5時半スタートだからといって、お客さんはギリギリに来るのではなく準備運動を兼ねて、30分~1時間前には早く訪れます。

そのため、ゴルフ場側も早く出勤しなくてはいけません。フロントは朝4時半出勤で、お客さんの車から荷物を受け取るポーターさんはフロントよりも早く出勤します。

朝4時半出勤からのフルタイムは、とんでもなくきつかった・・。今思えば、朝早く出勤しても早朝手当も12時間働いてもお手当なし・・。

丁寧な対応を

上品さを求められるゴルフ場のフロントでは、タメ口はご法度。お客さんを立てることができる会話と女性らしい言葉遣いを求められました。

どんなに横柄な態度を取ってくる客に対しても、平常心を保ちやり過ごす・・。まだ仕事経験が浅かった私にはとても難しかったです。

お客の顔・名前・声を覚える

完全会員制のゴルフ場だったので、訪れるお客は会員メンバーがほとんどでした。フロントの仕事を始めて、急いで覚えなくてはいけなかったのが“お客さんの顔と名前を覚える”ことでした。

名前と顔は割と早く覚えることができましたが、難しかったのは電話応対。

予約や予約のキャンセルでよく電話が来ますが、一部のメンバーは名前を名乗りません。特に50代~70代の男性。そのため、声質や話口調で特定しなくてはいけないのが大変でした。

お客さん「俺だけど、〇〇日予約入れといて!4人!」・・・電話を切る

私(え・・どちらさん??)

お客さん「俺だけど、○○課長さんに電話代わってー!」

私「すみません。お客様のお名前お伺いしてもよろしいでしょうか?」

お客さん「俺だって!わかんねーのか!とにかく代われ!怒」

私(だから・・誰?!)

・・という感じで、一方的に伝えたいことだけ伝えて電話を切るお客さんもいました。その場合は電話番号から特定して予約を入れていました。

名前を聞くと怒られたり、声で判断できないことに呆れられたりため息をつかれるのが日常茶飯事だったので、対策のために積極的に電話に名前登録してました笑

名前くらい言ってもいいじゃないか・・といつも思ってました。予約者名間違えたら、怒られるの私たちなんだから・・。

特別対応のお客さんもいた

セダンのベンツに乗り、金のロレックスをいつも身に付けて訪れる1人の高齢のお客さんへの対応は特別でした。

受付時に名前を記入する用紙はフロントが代筆し、お客さんが食事した際の料金を登録する番号札のような物は本人に渡さずフロントで管理、そして絶対にゴルフ料金の合計金額を言わず、会計に来る前にはおつりと領収書を用意する。

とにかく待たせない。仏のようなお客さんなんですが、この一連の流れが滞ると豹変するかのように怒り出すことで有名な人でした。

いつもそのお客さんが訪れる時は私が担当していましたが、幸いにも怒られることなく手を振り合うおじいさんと孫のような距離で過ごすことができました。

一度だけロレックスの腕時計をなくして物凄く機嫌を悪くしたときはフロント一同青ざめました。すぐに見つかったので平和に終わることができましたが、怒られるのを覚悟しましたね。

物凄く怒鳴られたことも ・・

私が勤務していたゴルフ場は、プレイ料金とは別にロッカーを使用すると315円ほどお金がかかりました。

ロッカーを使わないお客さんもいますが、ほとんどのお客さんはロッカーを使います。中には2人で1つのロッカーを使うお客さんもいました。

とある銀行の大きなコンペが開かれた日のこと。

100人以上のお客さんが一気に受付をしに来るんですが、ロッカーを使用するか1人ひとりに聞きながら番号札を渡す作業をひたすらやっていたとき。

50代くらいの男性2人が話しながら受付にやってきました。いつも通りロッカーを使用するのか聞いても、話に夢中で一切無視。

再度聞いても返答がないなと、そのお客さんの手元を見たら手を左右に振っていたので”2人で1つのロッカーを使うんだ”と、判断してしまいました。

数分後・・その男性客は血相を変えてフロントにやってきました。

お客さん「これ(番号札)に鍵ついてないんだけど?!」

私「すみません。ロッカーご利用でしたでしょうか?」

お客さん「カバン持ってきてるんだから、ロッカー使うに決まってんだろッ!」

私「申し訳ございませんでした。」

お客さん「カバン持ってきてるのに、ロッカー使わないバカがどこいいんだよッ!」

私「すみませんでした。2人で1つのロッカーを利用するのかと勘違いしてしまいました。」

お客さん「そんなバカな話あるかッ!!」

私「すみません。」

本当にこんな感じでしばらくの間ずっと怒られてました。・・・ロビーに響き渡るくらいの声量でしばらく怒鳴られ、他人から怒鳴られる耐性がなかった私は悔しくて泣いてしまいました。

まだ出勤したばかりなので、気持ちを落ち着かせて崩れた化粧を直して仕事再開。結局、その男性はコンペで優勝していました笑

会計にも来ましたが、先輩方が対応してくれて助かったのを覚えてます。

忘れもしない、まだ怒鳴った表情覚えてます。たかがロッカーを使うか使わないかのことだけど、ブチ切れる人もいるんだよね。

ゴルフ場で働いていて驚いたこと

完全会員制のゴルフ場だったので、訪れるお客さんは会員権を持っている人ばかり。当時、働いていたゴルフ場の会員になるには〇百万円支払う必要がありました。

会員になると7~8,000円くらいでラウンドすることができますが、会員でないお客さんが予約してラウンドをするとハイシーズンで、13,000円以上のラウンド料金だったはず。

予約するときに利用する会社によっては18,000円になることもあり、それでも全国ときには海外からお客さんが訪れていました。

訪れる客層が医師や弁護士、お坊さんやどこかの会社の社長だったりと、とにかくお金に裕福な人ばかり。会計のときにブラックカードを触ったときは、“うわぁ・・このカード普通じゃない”と驚きましたね笑

お菓子・お小遣いをもらえた

常連のお客さんの中にはフロントの女性たちにお菓子の差し入れをしてくれる人もいました。ケーキやシュークリームなどなど、ときには食事に誘われることもありました。

その日のラウンドが気持ち良く終えたときには、フロントにお小遣いを渡すお客さんもいました。お小遣いと言っても10,000円以上・・。

ある日予約数が少ない日に私が1人でフロントにいたとき、メンバーさんから「1人で頑張っているから・・」と5,000円を手渡されたこともありました。

先輩方みんながいるときにお小遣いが手渡されたら、みんなで食事に行くために貯めていました。仕事終わりの飲み会はお金を出したことがありませんでした。

フロント一同呼ばれてお客さんの食事会に招待されることも・・

お客さんの中には、「ゴルフが気持ち良くできるのは、受付の人がいるお陰でもあるんだよ。」と話してくれる人もいます。

1度だけ、そのお客さんの招待で高級和食料理店にフロントみんな招待されました。緊張しすぎてもう何を話したか覚えていません。私はとにかく話下手なので終始笑顔で、出てくる料理にリアクションを取るのが精一杯だったと思います。

ゴルフ場によって厳しさは異なる

歴史あるゴルフ場やプロゴルファーが集う大会が行われるゴルフ場は、例えアルバイトの面接でもゴルフの知識を持っていないと合格が厳しいことがあります。

面接で直接ゴルフのことを根掘り葉掘り聞かれることはないと思いますが、ゴルフ場で働くのであればゴルフで使う道具くらいはある程度知っておく必要はあります。

ゴルフ場のフロントは、楽しいときもありますがお客さんによって臨機応変に対応を変えることも必要とされます。

大きなコンペが開催されれば、その分大きな金額が動きます。絶対に間違えることはできませんし、だからといって会計に何十分も時間をかけるわけにもいきません。

常に冷静にお客さんからどんなに不愉快なことを言われたとしても、笑顔でいられる精神力も必要な職業かと思います。

フロントの仕事は楽しかったけど、給与がとにかく安かった。アルバイトから契約社員になって3年間務めたけど、一切昇給なし。

月給13万円未満だったけど”社員登用あり”だったから続けてきた。でも上司から「社員登用も昇給も考えていない」と言われて、モチベーションが下がり退社。待遇さえ良ければ、いい仕事だったんだけどね。

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