Vtuber(バーチャルユーチューバー)の世界では、上半身モデルではなく全身モデルを用紙して活動されている方が多い印象ですが、一体全身モデルは本当に必要不可欠なのでしょうか?
今回は、Vtuberとしての活動を考えている方や制作に携わっている方にとって、全身モデルの必要性や作成の難しさについて、実際に全身3種類のVtuberモデルを作成し、その経験から得た考察を共書いていきます。
これまで練習モデルも含めて自身Vtuberモデルを4体とご依頼で数体作って来て、実際に思ったことをお話してます!
Vtuberモデルの作成における全身モデルの必要性
Vtuberとして活動する際、キャラクターの動きや仕草は視聴者にとって大きな魅力となります。
全身モデルがあることによって、キャラクターの立体感やよりリアルな動きを再現することが可能となります。例えば、ジャンプやダンスといったアクションを行う場合、全身モデルがなければ表現が制限されてしまいます。
2Dモデルでもジャンプの動作を付けることは可能ですが、ダンスを配信でやりたい・動画を撮りたいとなると3Dモデルが必要です。
Vtuberの身体動作は、そのキャラクターの魅力をより一層引き出すことができますが、上半身モデルと全身モデルではどこまで違いがあるのでしょうか?
上半身モデルと全身モデルの違いとは?
上半身モデルとは、主に上半身や顔のパーツで作られたモデルのことを指します。一方、全身モデルは、頭から足までの全身のパーツを含んだモデルです。
このように、上半身アップモデルは顔や表情に重点を置かれていますが、全身モデルはキャラクターの全体像や身体動作を再現することができるようになります。全身モデルがあることによって、キャラクターの魅力をより幅広く表現することできるようになります。
全身モデルのメリットとは?
全身モデルのメリットは何でしょうか?
1つ目は、キャラクターの可愛さやカッコよさをよりリアルに表現することができることです。全身モデルがあることによって、キャラクターの身体の動きや仕草も細かく再現することができます。
ダンスやスポーツ、アクションなど、キャラクターがさまざまなパフォーマンスをする場合、全身モデルがあればより迫力のある表現が可能となります。
2つ目は、全身モデルは視聴者との親近感を高める効果もあります。キャラクターの立体感があることによって、視聴者はより身近に感じることができます。
3つ目は、全身モデルはキャラクターの衣装やアクセサリーなどの細部まで再現することができるため、より個性的なキャラクターとして活動することができます。
全身モデルはインパクトもあり、SNSで全身の立ち絵を公開するだけでも表示される回数は多い傾向です。
Vtuberモデル作成の難しさ
Vtuberモデル作成は初めて作る場合は、難しく感じるかもしれません。
Vtuberモデル作成の難しさの1つとして挙げられるのが、キャラクターデザインの作成です。自分自身のイメージに近いキャラクター、または個性的なデザインのキャラクターを考える必要があります。
2Dモデルであれば立体感を出すための動きとともに、パーツイラストもどのように表現したらいいのか考える難しさがあります。
Vtuberモデルの作成に必要なスキルと知識
Vtuberモデルの作成には、なるべく人体の構造を理解する必要があります。
特に2Dは動かしたときに形が破綻しないように体のバランスや、見栄えを考える必要があるので、体の向きや腕・足を動かすとなると難易度は少し高くなります。
最近の3Dソフトウェア(VroidStudio)は、予めベースとなる顔や体のパーツがあり、それぞれのパーツの数値を操作してキャラクターモデルを作成していきます。
さらにテクスチャを貼り付けて色や質感を表現したり、ペンタブやタブレットがあれば、直感的に衣装の模様や瞳などにイラストを描き足して細かく3Dモデルを作成することができます。
2Dモデルの場合は、ミニキャラ風にするのか等身のあるキャラクターにするのか、獣や人以外の姿しているキャラクターにするのかによって、作成の難易度が変わってきます。
2Dと3Dどちらが簡単に作ることができるか・・。3D(VroidStudio)の方はベースとなるパーツを変形させて作るので、Vtuberモデルの形は作りやすいかもしれません。オリジナル感・個性的な3Dモデルを目指しているのであれば、自身が描くイメージを形にできるようなスキルが必要になります。
VroidStudioはアプリでも登場しているので、どこまでのスペックのスマホが対応なのかはわかりませんが、手軽に3Dモデルが作れるので魅力的手です!
VroidStudioは手軽に3Dモデルを作ることができますが、オリジナル感を出さないとベース顔が抜けず、他のVtuberと顔が似てしまうことがあるので、ある程度パーツはオリジナルを表現できるようにしましょう。
2Dモデルは動きを予測してイラストを作成する必要がある
はる姉はこれまで2Dモデルを作り続けてきましたが、苦戦するのは動きを付けるモデリング作業よりパーツイラスト作成です。
1発でパーツイラスト完成させるのは難しく、Live2Dでイラストを動かしてみると、1個・・また1個と修正箇所が見付かることがあります。
2Dモデルはイラストを動かして動きを付けるので、ここまで動かすためにパーツイラストはどのように描いたらいいのか・・例えば手前にあるイラストを動かしたとき、その奥のイラストはどこまで必要なのか・・。
これに関しては実際にLive2Dを触ってみると、パーツイラストの描き方が何となくわかるようになります。
1年以上前のモデルですが、どのようにパーツイラストを用意したらいいのか、過去の記事を参考にしてみて下さい!
Vtuberモデルを作成した経験から得た考察
実際に3つの異なるモデルを作成し、1つ目は上半身モデルで自分の呼吸に合わせて、上下に動くモデルです。スマホアプリでゆらゆら揺れるキャラクターの待機画面をイメージして作りました。夫さんもゆらゆら揺らしてます。
はる姉Ver.1
2つ目も上半身モデルで、ゲームの種類によって着せ替えをしていました。顔の向き上下の動きがほぼ機能していないモデルで、可動域レベルは低い方で口もあいうえおの動きが弱いモデルでした。
はる姉Ver.2
3つ目で初の全身モデルを作りました。かなり欲張り、髪型・衣装3種類、表情差分も3種類、オコジョ耳も付けたりと盛り沢山モデルを作りましたが、衣装はそこまで細かい装飾を施さずに割と簡素な衣装ではありましたが、いつ完成するんだ?ってほどの作業量でした。
自作する場合は、ある程度パーツイラストの描き方とLive2Dはどんなソフトなのか操作を慣れてから全身モデルを作成することをおすすめします。
全身モデルの作成にかかる時間と手間の比較
全身モデルの制作は時間と手間がかかるため、初心者や時間に制限のある方にとっては敷居が高く感じられるかもしれません。
全身モデルの作成には、キャラクターの顔だけではなく体の各部分を必要に応じて細かく作り込む必要があります。そのため、上半身モデルと比較すると時間と手間が多くかかります。
全身モデル制作には専門のスキルやソフトウェアが必要となるため、初心者にとっては難しいかもしれません。
一方、上半身モデルはユーザーの注目が上半身に集まる場合もあるため、上半身モデルだけでもVtuberとしての活動が可能です。制作の手間が少なく、比較的簡単に始めることができるのも上半身モデルのメリットです。
最後に作ったはる姉モデルは、欲張りすぎたので3か月以上はかかってしまってます。
全身モデルの導入がもたらす新たな可能性とは?
全身モデルの制作には多くの手間がかかりますが、それによって得られる表現の幅は非常に広いです。全身モデルでは、手足の動きやポーズの変化を再現することができます。
これにより、リアルな動きや表情の変化を生み出し、より自由度の高い表現やコミュニケーションを実現することができます。
また、全身モデルを使用することで、Vtuber自身がユーザーとの距離感を縮めることも可能です。例えば、手を振ったり、ジェスチャーを使ったりすることで、より身近な存在として感じられるでしょう。
2D で細かい全身の表現は限度がありますが、3Dモデルでは機材をそろえることで指先まで表現することができるようになります。
Vtuberモデル制作における全身モデルの必要性の結論
全身モデルの必要性について考えてみます。Vtuberとして活動する際には、アバターとしてのキャラクターが視聴者に大きな印象を与える重要な要素ではあります。
例えば全身を見せることで、そのキャラクターがどのような体型や衣装で、どのような動きを持っているのか、全身モデルであれば表現の幅が広がります。
しかし、全身モデルの作成には一定の難しさも存在します。モデル作成には専門知識や技術が必要とされ、プロのデザイナーやアーティストが関与する場合も少なくありません。そのため、初心者にとってはレベルが高く、制作に時間や費用がかかることも考えられます。
全身モデルは必須なのか?選択のポイントとは?
Vtuberとして活動する上で、必ずしも全身モデルが必要なのでしょうか?
全身モデルの必要性は、活動の目的やコンセプトによって異なると言えます。もし活動の主軸がゲーム実況などの顔出し要素が少ない場合、バストアップだけのモデルでも問題ない場合もあります。
コミュニケーションやエンターテイメント性を重視する場合には、全身モデルがより活動の幅が広がりやすいかもしれません。
全身モデルを作成する際の選択ポイントとして、予算や制作期間、技術レベルも考慮する必要があります。イラストレーターやモデラーに依頼する場合は、予算や制作期間に余裕を持たせる必要があります。一方で、自分で制作する場合は、デザインソフトやモデリングスキルの習得が必要となります。
2D/3D、全身/上半身、どの姿でも活動を続けることが大切
3Dだからこそできること、2Dであれば細部までこだわったデザインのモデルで活動することもできたりと、双方魅力的な面があります。
全身は活動準備中から注目されることが多い傾向にあり、上半身モデルは下半身のパーツイラストやモデリング作業を省略することができるので、外注依頼の場合少し依頼料金が全身モデルと比べて安い場合があります。
2D/3D、全身/上半身、どの姿のVtuberモデルだとしても、自身の活動目標に向けて取り組む姿勢やVtuberとして楽しんでる姿を視聴者は応援しています。
どんなにインパクトのあるVtuberモデルを作ったとしても、チャンネル登録者数やフォロワー数が爆発的に増えることは稀なので、高望みせず地道に活動を続けることが大切です!